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オフワンスペシャルインタビュー
DTX 2011

MOTO1オールスターズ
Moto1 PROクラス2011チャンピオン
佐合 潔(AKB RACING & SAAI RACING)


彼が彼のライトスタッフと共につかんだ
3度目の"moto1"チャンピオン




 メーカーと契約して様々なサポートを受ける選手のことをワークスライダー、またはファクトリーライダーという。モトクロス世界選手権におけるアントニオ・カイローリやクレメン・デサール、全日本モトクロスにおける成田 亮や熱田孝高といった勝つことを課された選手たちのことだ。
 じつはサポートされる選手はファクトリーライダーだけではない。もうひとつ別の種類のライダーがいる。ご存知の人も多いと思うが、バイクメーカーには研究部門があり、そこでは車両開発のための基礎となる研究を行うために日々様々な実験が繰り返されている。その中にはレース参戦による極限での走行実験も含まれるのだ。"別の種類のライダー"とは研究を仕事とするライダーのことで、主に社内のクラブチームから出場することが多い。1980年代、1990年代にはモトクロスやロードレースで地方選手権から全日本選手権で多くの研究者ライダーが活躍していた。
 彼らは契約ではなくメーカー社員の仕事のひとつとしてレース活動を行う。趣味としての取り組みと違うのは、将来の製品作りに有用であろう研究テーマを決めて成果を残すこと。成果といってもレースの成績だけではない。データに基づくトライとその結果だ。楽しいだけでなくシビアな面も多い。ライダーとしての技量はもちろん、企画を立てて進めていくプロデューサー的な努力も必要だ。
 佐合はここに含まれる選手であり、他のMOTO1エントラントとスタンスが若干違うのは、彼が「走ることが好きだから」と同時に仕事としての面を同時進行させているところ。MOTO1に出で集積したノウハウはいずれ登場するはずのホンダの市販車へと生かされるだろう。

──チャンピオン確定おめでとうございます。

「ありがとうございます。今年は熊本でチャンピオンを決める最短計画でレースしてきたので、予定通りタイトルを取れてよかったです」
──タイトルを獲得してむかえる最終戦はどんな気分ですか。

「消化試合と思われるかもしれませんが、得意な茂木なのでゼヒ勝ちたいです。ただ勝つだけでなくブッチギリたいですね。
 じつは今回のために新規レイアウトで構成したCRF用のNEWディメンション・トラスフレームを作っていたのですが、最終的な準備が整わなかったのでソレで参戦できませんでした。残念です」
──それは本当に残念。ぜひ見てみたかったです。そのトラスフレームを含めて様々な実験的試みをされていると思いますが、今シーズンのMOTO1出場にあたってどんな目標を持っていましたか。

「CRFというモトクロスバイクをスーパーモタード的により良くする、という目標です。どうすれば速くなるのかずっと考えてきました。具体的な回答のひとつは旋回時のデメリットを解消すること。とくにここ2、3年MOTO1で走る中で、何が足りないかわかってきたんです。それはCRFは1次旋回が良いけれど2次旋回はそうでもないこと。ハスクバーナはその逆で2次旋回が速い。例えばハスクバーナに乗る松本 康やKTMに乗る池田孝宏との競り合いの中でコーナに進入したときはボクが有利だが、奥で松本にクロスラインを取られやすい......というパターンをなんとかしたかったんですよ」
──なんとかなりましたか。

「対策しました。ボクが乗っているCRFはフレームのヘッドパイプ部とメインパイプの寸法を変えてあって、一定の成果を確認しています。これは単なる改造ではなく、研究と実験の結果です。モタード専用フレームのディメンション技術構築がテーマでした」
──取り組みがプロフェッショナルですね。

「192番車のメンバーは単なる社内クラブチームの面子ではなく、ボクが選出し交渉して結成した研究所の精鋭メンバーです。今年はそのエンジン/フレーム/研究専門家を含めたプロ集団によって、理想のCRFを作り上げるためにモトGP並みの解析をしてきました。だから成果が出てホッとしているし、タイトルが獲れたのも良かったです」
──プレイング・マネジャーなんですね。

「そうですね。昨年は埼玉にいて、そこの仲間と実験的なレースをしていました。でも今年は昨年末に熊本に転勤してきて、新しく計画/予算を確保してメンバーも自分で選出したんです。研究の成果をあげることも大切ですし、若い研究員の育成という目的もあります。テーマ内容にもよりますが、ボクのいる会社は家が買えるくらいの予算が取れたりする。自発のテーマ推進に対して夢がもてる会社です。  会社の業務として目的とテーマの設定があるので、ただ勝てば良いわけじゃありません。でもレース明けの月曜日に朝霞研究所の社長から『おめでとう!!』メールをいただけたり、レース情報や参戦活動、レポートになども気にしてもらっているので気合が入ります」
──2011シーズンを振り返って最もシンドイ戦いはどこのレースでしたか。

「SUGOです。土曜日にハイサイドで転倒して首のムチウチに加え、強打した肩が上がらなくなってしまった。あのときは本当にシンドかったです。でも、ボクらは遠くから来ているので、なんとしてもレースして帰りたいとも思いました。遠征はチームのみんなが交代で4t.トラックを運転して行ってくれるので、ボクは走ることに集中できる。メンバーに感謝してます。
 あぁ、それから豪雨だったエビスもキツかったですね。『本当にこの劣悪なコンデションでやるの? 中止? でも熊本から遠征してきて中止ってのも......』と思いましたもの」
──逆に最も上手くいったレースはどこですか。

「前回の熊本です。とくに転倒した後の追い上げは想像以上のペースで走れました。普通は転倒して4周でトップに追いつくなんてできません。追いついた後もペースを維持して走れました。シーズンを通してタイム的にはすべてのレースでトップタイムが出せたので、今年はやるべき事をやれば勝てるという確認ができました」
──第7戦・熊本を含めて今シーズンの好調を支えたのは何だと思いますか。

「シーズンオフにモトクロス中心に走りこんだのが良かったかもしれません。12月から今年の2月まで毎週モトクロッサーに乗ってトレーニングしてましたから......後は身体能力を上げるトレーニングと効率良く動ける身体作りをしました」
練習とヒートレースで使用した黒いツナギは練習用、決勝で使用した白いツナギは本番用。「moto gpやスーパーバイクでも白いツナギは速い人の象徴というか、スマートな感じがして好きです。白いツナギを白いまま使い続けるってステイタス感じますね。今はクシタニさんにサポートいただいてますが、先に黒いツナギを作っていただきました。そこから得た情報をフィードバックして白いツナギができているので、やはり動きやすさが違います」
──2012シーズンはどんな予定を立てていますか。

「AMAと書いているHPもあるけど......AMAは現在スーパーモト・シリーズがありませんから出たくても出られません。  来年はMOTO1にフル参戦しつつロードレースにも出場したいと思っています。九州のエリア選手権でロードの国際に昇格して、翌年には8耐に出たいですね。モトクロスとモタードで国際A級チャンピオンになったので、ぜひロードレースでも昇格してレースにチャレンジしたいです。  ボクは効率良く速くなる方法を今までの経験で得ているのでロードレースにも応用を利かせて挑戦したい」EOF

[プロフィール]
さあいきよし 静岡県出身 2000年全日本モトクロス選手権国際A級125ccクラスチャンピオン/2005年MOTO1オールスターズmoto1クラスチャンピオン/2006年MOTO1オールスターズmoto2&moto1unlimitedクラスチャンピオン/2007年と2008年はMOTO1に参戦しつつAMA SuperMotoシリーズにスポット参戦し、ランキング21位と16位/2009年MOTO1オールスターズmoto1クラスチャンピオン&AMA SuperMotoシリーズ ランキング9位/2011年MOTO1オールスターズmoto1 PROクラスチャンピオン



<佐合選手から読者プレゼント!>
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ご希望の方はオフワンジェイピーの感想と氏名、年齢、住所、連絡先電話番号を書いて下記アドレスにメールを送ってください。シメ切りは11月末日。当選者は当サイト内にて発表しますので、ニックネームも併記してください。

〔ご応募ありがとうございました〕
こちらのプレゼント応募は締め切りました。ご応募いただいたみなさん、ありがとうございました。
なお、当選者は東京都武蔵野市のAKIRAさんです。











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