カンボジアの2日目。このアジアクロスカントリーラリーのハイライトとも言える、アンコール・トムの脇を通るルートをコンボイで通過していく一行。

画像1: 弾丸ママ、アジアのラリーへ行く vol.14 魔のLEG4、増田まみを含めた11名がアウト
画像2: 弾丸ママ、アジアのラリーへ行く vol.14 魔のLEG4、増田まみを含めた11名がアウト

アンコール遺跡群は、カンボジアの礎となったクメール王朝の過去の首都。アユタヤに追われて一旦この遺跡群は放棄されるが、その後再発見。しかし、1970年代クメールルージュによって破壊されたという哀しい過去を持つ。

アジアクロスカントリーラリーは、もちろんラリー競技を楽しむためにあるけれど、アジアの諸国をめぐるツーリズムでもある。特に、カンボジアに入ってからは原野とそこにたくましく生きるクメール人の生活の中を走ることになり、日本では到底味わえないものだ。

28km地点で、ウォーターベッド

見渡す限り、泥。それが、ラリーでいうところの「ウォーターベッド」だ。カンボジアは雨期であって、この日はほとんど雨が降らなかったが、それでもしっかり大きな水たまりがそこら中に残っている。治水も進んでないため、ほとんどの家屋は高床式だ。

画像1: 28km地点で、ウォーターベッド

ともかくライダーやドライバーにとって、きつい難所になっている。

「SSがスタートしてから、これまでよりはるかにバンピーになっていて、CRF250RALLYのサスペンションは何度もフルボトムしました。これまでに得た走り方でなんとか耐えていたのですが、ウォーターベッドに入るとフルボトムだけでなく、ずっぽり埋まってしまったんですよね。

トレールバイクのクラッチが、レーサーに比べて耐久力に劣ることは知っていたので、これまでできるだけクラッチを使わないように走ってきました。それもあって、大丈夫だろうとこのマディの脱出時に思い切りクラッチをあてたら、その瞬間にクラッチが焼けてしまったんですね。マディは、無事脱出できたのですが、そのあとすぐの川のようなところで走行不能になってしまいました。

マディの攻略が難しくて、その場に3人が立ち往生してしまったんです」

画像2: 28km地点で、ウォーターベッド

うなだれる、3度目の登場インドネシアウィメンズのアユ。セルがまわらなくなってしまったとかで増田とともに立ち往生。

画像3: 28km地点で、ウォーターベッド

「もうしょうがないな、と思って時間もあったし、バイクを洗車してみたり、みんなでもぐもぐタイムを楽しんだり、すっかり昼寝したりして過ごしてました。私たちのあとにくる車やバイクの台数も少なかったですしね」と増田。とにかく明るい。取材してるほうがびびるくらいだ。

画像4: 28km地点で、ウォーターベッド

昼寝する弾丸ママ。肝っ玉母ちゃん。

その後、スイーパーが到着するもののあまりに不動車が多く、増田のバイクは農家のトラクターによって運ばれたという。

画像5: 28km地点で、ウォーターベッド

カンボジアのトラクターってすごくて、もうこれで何でも運んじゃうのだ。3速、スロットルは固定。

画像6: 28km地点で、ウォーターベッド

先端についてるコレだけで動く。これはほんとすごい。

ただ、増田のバイクはちょっとクラッチ調整してみたら、かすかにクラッチが残っていたようでなんとか自走できるレベルに回復。

クラッチ探しに翻弄

というわけで、残り時間を使って増田はホンダ取扱店をめぐる旅に出る。

画像1: クラッチ探しに翻弄

Honda Ngov Vongchhay
National road 6, Stoung

画像2: クラッチ探しに翻弄

しまりかけの時間に快く対応してくれる現地販売店に感謝しつつ…。とりあえずカンボジアでもなかなかの田舎になるクロンスタエンセーン付近には見当たらず。CRF250Lはカンボジアでは販売されていないけど、CBR250/300、CB250/300が共通のエンジンで販売されているので、望みは明日以降に持ち越し。

画像3: クラッチ探しに翻弄

このアジアクロスカントリーラリー、ディフェンディングチャンピオンのC・ジャクリットをはじめ、トップ連中もスタックで大幅いタイムロス。この混乱を好ペースで駆け抜け地元カンボジアライダーに続いて2番手でLEG4を終えた池町佳生が、ついに総合1位に浮上。

画像4: クラッチ探しに翻弄

レースを終えて、池町&増田。「川のところは、コマ図みるかぎり道なんだけど、どうみても道じゃなくてね。1位の地元ライダーとも顔をみあわせて、どうする? って感じだったんだよ」と池町。

増田は、LEG5をスタートする準備はできているが、クラッチがもちそうにはないのでスタート後に離脱する予定。LEGを走りきらなかった場合はペナルティが大量に加算されるものの、次のLEGからリスタートすることができる。完走の芽は潰えていない、ということになる。今日、増田をふくめた11名がLEGを走りきらずにアウト。18名のタフなライダーが、行程を切り抜けていて、インドネシアウィメンズ、イルマも無事フィニッシュ。例年参加しているライダーたちに言わせれば「史上最悪」とまでは言えないみたいだけど、なかなかタフな1日であった。

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