トライアルのシニアツアー、それがマスターズトライアルだ。45歳以上で5歳刻みのクラス分けがメインの設定で、加えて年齢や性別、腕前レベルに関係なく出場出来るクラスも併催されていて、老若男女、初心者からベテランまで幅広いライダーの出場が可能となっている。それは「生涯スポーツとしてのトライアル」の普及を目指す日本トライアル連盟(Federation Trial of JAPAN=略称FTJ)の主旨を形にしたものだ。だからこそ、女子高校生と80歳のおじいちゃんライダーの対決など、他のジャンルでは想像も出来ない出来事も生まれるのだった。

2019FTJ全日本マスターズトライアル選手権第5戦近畿大会
開催日:10月6日
会場:京都府・亀岡トライアルランド
主催:日本トライアル連盟(FTJ)
主管:マスターズトライアル事務局
後援:ストレートオン
協賛:住友ゴム工業株式会社、エトスデザイン、TOM'S、ぱわあくらふと

年齢の垣根を超えた戦いも生まれる

画像1: 年齢の垣根を超えた戦いも生まれる
画像: 成田省造

成田省造

画像: 南野年明

南野年明

2019シーズンはシリーズ全7戦が組まれており、今回は第5戦近畿大会である。

マスターズトライアルは、1999年にFTJの設立とともに始まりはや20年。当時40歳代、50歳代の駆け出しシニアだった選手達が、20年も経つと押しも押されもしない立派なシニアとなって、未だ出場し続けている。そして本大会では出場者の1/3以上が65歳以上というこれまた他にはない状況となっている。その中には、1973年から始まったMFJ全日本トライアル選手権の、当時のトップライダー成田省造(75歳)、南野年明(78歳。5年連続チャンピオン山本昌也氏の師匠でもある)、4度の全日本制覇を誇る近藤博志(71歳)や、先のトライアルデナシオン(国別対抗戦)」で世界2位を獲得した日本が誇る藤波貴久、黒山健一、小川友幸らが出てくる以前に、天才少年と呼ばれた5年連続全日本チャンピオン山本昌也(60歳)もいる。そうそうたるレジェンドが並ぶ中、コツコツと練習を続けているシニアサンデーライダーが、約40年前の雲上人に勝負を挑むのだ。そういう構図もマスターズトライアルならではと言える。

画像: 山本昌也

山本昌也

今大会は北海道、四国、関東などの遠方からも出場者が集まってきた。競技内容は8セクションを3ラップ、持ち時間は4時間30分だ。

奇跡は起きた。

オープンAクラスに出場した山本昌也選手が、最初の最初、第1セクションでゲートマーカーを見落とし不通過で減点5となってしまう。腕前的には全てのセクションを余裕でクリーン出来るはずだったし、実際、残りの23回のトライはさっさと回って早々にゴール、全てクリーンだった。つまりワンミスのみで競技を終えていた。

画像: オープンAクラス

オープンAクラス

その同じクラスに国際B級ライセンスを持つ森育美がいた。森は1ラップ目には減点2で山本との差は3点。2ラップ目には勝負所の第4セクションで減点1となり、差は2点となる。3ラップ目もやはり同じところで減点1を付いてしまった。その差はとうとう1点、あと1回足を着けば同点となりクリーン数の差で負ける。残り4つのセクションを全てクリーンすれば、憧れだったレジェンドに勝つことが出来る。胃が痛くなるような痺れるようなプレッシャーが森に覆い被さったが、堪えに堪えてノーミスでゴール。40年前の雲上人を押さえて森が優勝を勝ち取った。

画像: 75歳代クラス

75歳代クラス

75歳代クラスの40年ぶりの対決は、75歳と若い(!)成田省造(マシンは36年前のホンダTLR200)が、オールクリーンを達成し、最新マシンTRRSに乗る78歳の南野年明を退けた。75歳を過ぎると体力や集中力の衰えが顕著になるという。一年一年が自分との闘いになるのだ。
こういうドラマティックな出来事が起きるのもマスターズトライアルの魅力だ。

画像2: 年齢の垣根を超えた戦いも生まれる

さて、今年はあと2戦、10月27日に中部大会(愛知県キョウセイドライバーランド)、11月24日の関東大会(茨城県オフリードパークSHIRAI)が開催される。

マスターズトライアルに関するお問い合わせは

日本トライアル連盟(FTJ)事務局 泥 稔
〒520-0114滋賀県大津市穴太2-6-1
TEL:090-5157-8324
FAX:077-578-1178
Eメール:trial@straighton.jp
2-6-1 Anou Otsu-city Shiga 520-0114 JAPAN

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