23モデルのFOXインスティンクトブーツをOff1.jp編集部のジャンキー稲垣がインプレッション。すると旧型のインスティンクトとはまるで別物であることがわかった

FOXのオフロードブーツが2023モデルでモデルチェンジを果たした。ラインナップはインスティンクト、モーション、コンプの3種類。今回はその中でも最もグリップ力とプロテクションに優れたインスティンクトブーツをOff1.jp編集部のジャンキー稲垣がインプレッション。場所は全日本モトクロス選手権も開催される埼玉県オフロードヴィレッジだ。

画像1: さらなる上級モデルへ進化したFOXの新型インスティンクトブーツ

FOX
インスティンクトブーツ
¥98,450(税込)
カラー:マウイブルー、ブラック、ホワイト
サイズ: 8(25.2cm)・9(26.0cm)・9.5(26.5cm)・10(26.8cm)・10.5(27.3cm)・11(27.8cm)・12(28.6cm)・13(29.4cm)
実測重量:4,030g(10サイズにて測定)

優れたグリップ力を生み出すULTRATAC™ヒートガード

画像1: 優れたグリップ力を生み出すULTRATAC™ヒートガード

23モデルのFOXブーツは特にマシンのグリップ感に重点を置いて開発されていて、ハイエンドモデルのインスティンクトは最もグリップ力に優れている。上の写真で赤く塗った部分にFOXが独自に開発したULTRATAC™ヒートガードが採用されており、高いグリップ力と耐久性を実現している。

実は旧型のインスティンクトブーツに採用されていたのは、現行のモーションに使われているDURATAC™ヒートガードで、その面積も新型よりも少なかった。触り比べてみると、明らかにそのグリップ力が進化していることがわかる。

画像2: 優れたグリップ力を生み出すULTRATAC™ヒートガード

ジャンキー稲垣
「僕は旧型のインスティンクトを長く使っていたのですが、新型は特にふくらはぎからくるぶしあたりのグリップ力が強くなっていて、しっかりとマシンをホールドできている感覚がありました。例えばちょっとしたジャンプでマシンを足で引き上げたりする動作がとてもやりやすかったです。上級者にとってはコーナリングでマシンを寝かしこむ時や、僕では理解できないようなハイレベルな操作をする際に恩恵があるんだと思います。さらにリアブレーキを繊細なタッチでかけたい時なども、くるぶしでしっかりマシンをホールドできることで足を浮かせなくても固定できるため、疲れにくさを感じました。ただ、人によっては高すぎるグリップ力に違和感を覚えるかも知れません。その場合は、若干グリップ力が低めに設定してあるミドルグレードのモーションをオススメします」

なお、リアブレーキについては最新インスティンクトを愛用しているJNCCチャンピオンの馬場大貴にもコメントをもらってみた。すると「確かにブレーキ操作は少ししづらいのですが、僕の場合は足を踏みかえてブーツの重さを利用してブレーキをかけています。新品の状態だと革が硬く、動かしにくく感じるかもしれませんが、履いているうちに革が馴染んで操作しやすくなっていきますよ」とのこと。

画像2: さらなる上級モデルへ進化したFOXの新型インスティンクトブーツ

ソールは3層から構成されていて、アウトソールは衝撃を吸収するダンパーインサート付き。中段には柔軟性と弾力性をもったEVAフォーム、インナーソールは踵に衝撃吸収フォームを備え、足にかかる負担を軽くしている。形状も旧モデルに比べて全体的にスリム化されており、操作性が向上している。

アルミバックルと0.5インチ刻みのサイズ設定がもたらすフィット感

画像1: アルミバックルと0.5インチ刻みのサイズ設定がもたらすフィット感

バックルにはアルミ素材が使われており、足とブーツを強固に一体化。樹脂製に比べてフィット感に優れている。

さらにこの23モデルからインスティンクトブーツはサイズラインナップを充実させている。これまでになかった9.5、10.5インチを追加することでより自分に合った最適なサイズを選択することが可能になっている。

画像2: アルミバックルと0.5インチ刻みのサイズ設定がもたらすフィット感

ジャンキー稲垣
「旧型のバックルは樹脂でできていて、少ししなりながら締まるような感触があったのと、手が痛くなりがちでした。新しいアルミのバックルはしっかりした剛性感があるので、スムーズに締めることができますね。旧型ではこれ以上締められないな、と妥協していたところ、新型では締め込み具合に妥協が無くなります。正直に言うと自分のベストサイズをチョイスできたらフィット感はモーションの方が上だと思います。なぜなら、インスティンクトはプロテクション部分が多いため、面で包まれているというより、いくつかの線や点で足を保持しているようなフィーリングになるからです。ただし、23モデルのインスティンクトにはオフロードブーツでは珍しい0.5インチ刻みのハーフサイズがラインナップされているため、自分の足にピッタリなサイズを見つけることができる利点もあります。フィット"感"ではなく、物理的なフィット性能でしっかりマッチしたサイズに勝るモノはないハズです。特に甲高の傾向がある日本人には、正しいサイズフィッティングができることは大きな利点になるでしょう」

守られている安心感から攻めの姿勢が取れる

画像1: 守られている安心感から攻めの姿勢が取れる
画像2: 守られている安心感から攻めの姿勢が取れる

インスティンクトを選ぶライダーにとって一番の理由はそのプロテクション性能の高さだろう。その中でも特筆すべきはヒンジロックシステム。ライディング時に足首を伸縮させる縦方向への動きを、カフプロテクターが干渉することで制限してくれる。さらに足首に配置されたヒンジのよって横方向への捻れも制限されるため、捻挫や脱臼なども予防できる。また足首周りをプラスチックのガードパーツがしっかり守ってくれるため、アキレス腱の損傷リスクも軽減されている。

画像3: 守られている安心感から攻めの姿勢が取れる
画像4: 守られている安心感から攻めの姿勢が取れる

ジャンキー稲垣
「プロテクションについても旧型のインスティンクトよりも剛性感が強くてライディングしていても攻めの姿勢を取ることができました。見た目でもプラスチックパーツが増強されていて、重量も少し増えている分、足首の自由度も少なく感じます。旧インスティンクトよりもさらにプロテクション性能に特化したブーツなのだと感じました。実際にレースで使用するには、硬いブーツに慣れている必要がありそうです」

画像5: 守られている安心感から攻めの姿勢が取れる

インナーライナーは抗菌・防臭加工され、快適性も高い。

ジャンキー稲垣
「総評として、旧型のインスティンクトと比べて明らかに一つ上のステージに上がっていると感じました。ミドルグレードを設定したことで、プロテクションやグリップ性能を上級者向けに割り切ったというところでしょうか。グリップもプロテクションもフィット感も、旧型以上です。これまでのインスティンクトに物足りなさを感じてしまったトップライダーでも満足できる仕上がりになっていると思います。逆にトッゥーマッチだと感じるライダーは、モーションを試してみてもいいかもしれません」

FOXに限らず、円安と物価高の影響もあってブーツの価格も年々高騰してきている。決して安い買い物ではないが、怪我しやすい足元をしっかり守ることで安心してライディングできるのならば、必要な出費と考えるべきだろう。

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