エンデューロレースで取材をしていると、日本では滅多にみることのない珍しいパーツや、アッと驚くアイデアモノの自作グッズで快適にレースを楽しんでいる人を見かけることがあります。今回は10月7日に福島県チーズナッツパークで開催されたG-NET第3戦、Mt.モンキースクランブルで見つけた2アイテムを紹介。

ハードエンデューロでは「マナー」とも言われるスタックベルト
なんとあの世界的トップライダーも使ってた

こちらが今回、大御所チーム「グンマーズ」が新投入したスタックベルト「SLING FAST」。フレームはプラスティック製のため軽量で、フロントフォークにしっかり固定されています。

ベルトの部分を伸ばして、スタックしたマシンを引っ張ることができます。フロントフォークを持って引っ張るとハンドルが切れてしまうため真っ直ぐに進むことができず転倒にも繋がりますし、ホイールを掴むと危険が伴います。また、後ろからバイクを押すと後輪から飛んでくる石や泥がスイーパーを襲います。

レースでは実際に使っているシーンにも遭遇しました。ハードエンデューロレースではあらかじめロープを持っているスイーパーやライダーもいますが、SLING FASTはそんな偶然に頼らなくても、誰にでも安全に助けてもらえるアイテムです。

世界のハードエンデューロシリーズ、WESSでも活躍中のマリオ・ロマンも使っていることから、商品の信頼性も高そうですね!

キャメルバッグを利用した自作扇風機が暑さ対策に最高!

実はこの日は快晴で、10月は思えないほどの暑さになりました。そうでなくてもマウンテンエンデューロの耐久レースは風の通りにくい山の中。暑さで体力が奪われてしまうと、レースになりません。もう夏は終わりではありますが、暑さ対策に実に良いアイデアを発見しましたよ。

こちらG-NET黒ゼッケンライダーの大西実選手。キャメルバッグの上のところ、よく見てください。

そう、小型ファンが取り付けてあったんです。「体温のコントロールに重要と言われる首元や背中を冷やすことで、身体全体を涼しく保ってくれる効果があります」と大西選手。

キャメルバッグの中にはモバイルバッテリーを仕込むことで電源を確保。3〜4時間のレースであれば最初から最後まで持つとのこと。

「既製品ではなく、自作なんです。実は熊本悠太くんがコレをやっているのを見て、マネしたんですけど。今日は悠太くんはもう涼しくなってきたから要らないと思って持ってこなかったみたいですね。結果、持ってきて大正解でした。商品化したら、売れるかな?(笑)」と自身のブランド「ジミーテック」を手がける大西選手。

この他にも広く知られていない面白いアイデア商品がいっぱいあるはず。皆さんもレース会場でいろんなマシンを見てみると、役に立つ発見があるかもしれませんよ!