とうとう2020年のダカール・ラリーのベールがおりましたね。
初の中東。サウジアラビア。
賛否両論もの凄くありますが、アフリカから南米に移った時にも否定的意見が多かったと思います。2017年に南米開催のダカール・ラリーに初参戦し、父 風間深志がアフリカのダカールとを見た時に、やっぱりダカールはダカールだと言った。それは参加してるコンペティター達がそれをダカールとし、夢に描き、追い求め、辿り着いた場所がダカール・ラリーだからだ。
開催国が何処であれ、全てのライダー、ドライバー達の憧れの舞台は「ダカール」なのである。
商業ベースの運営や、より過激化するゲーム性など、様々な見方はあるが、僕は南米のダカールは好きだった。海抜0メートル地点から数時間後には富士山頂を越える3000メートルオーバーの地点にいたり、5000メートルという普通ではあり得ない場所でレースをする。40度の気温から氷点下へと落っこちて、また数日後の数時間後には40度の環境へ戻って行く。
このハチャメチャ振りはフィジカル的にもメンタル的にも非常にハードなものだが、だからこそ世界で最も過酷と言われるレースであり、頂点であるわけだ。
参加者を振り回すレギュレーションの変更やナビゲーション難易度の高度化などはライディングスキルと強さだけではどうにもならないクレバーさと冷静さや総合力が必要とされる。
今回のサウジアラビアへの移行はどうなるのか全くの未知だが、このオフィシャル映像を見た時に僕が思ったのは、「国が変わろうが、住む民が変わろうが、自然はやはり雄大で、素晴らしい景色に溢れている。」地球上のありとあらゆる地形を使い争われるこのレースは、もしかしたら本当はそうあるべきなのかもしれない。ありとあらゆる場所で開催し、国や人種、宗教観や価値観を越えて、全ての人に喜びと感動を分かち合う。そんな素晴らしいレースがダカール・ラリーなのである。
主催者とサウジアラビアとの契約は5年契約。
その間に隣国にコースが伸びる事もあるかもしれない。もしかしたら1カ国のみかもしれない。1つ言える事は、僕もこの景色を見てみたい。そう思ったという事。

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