今回のダカールラリーは、ステージ6が山場である。通称48Hクロノステージと呼ばれるステージ6はスペシャルステージを2日かけて走るのだ。ステージ5は、その準備のための一日だと言えるかもしれない

ステージ4の再来に。ブランチが先頭でホンダ勢が続くトップの陣容

朝早くからビバークのあるアルホフーフを出発、ルートを527kmも通過したあとにスペシャルステージをわずか118kmだけ走る。ステージ5はダカールラリーの中でも珍しい構成だ。とは言っても、その118kmはすべて砂丘である。通常のオフロードライダーが118kmの砂丘を走るとなったら、それがどれだけ過酷なものかは想像におまかせする。

距離が短いためボーナスタイムはほとんど稼げず、ホセ・コルネホで49秒(相変わらず、小刻みにでもボーナスタイムを稼ぐ!)、リッキー・ブラベックが11秒である。特にナビゲーションが難しいオフピストの砂丘にあっては、後方からのスタートが有利だったとみえ、ステージ優勝は前日19位と低迷したHRCのパブロ・キンタニラ。わずか37秒差に、チームメイトのエイドリアン・ファンビバレン、3位にトビー・プライスが続いた。11位のスカイラー・ハウズでトップと4分54秒差と、とにかく差の付かないステージであった。

ステージ順位

面白いのは、明日ステージ6のラリーGPクラスのスタート順がいつもと逆であることだ。最後尾のライダーから遡る形でスタートを切ることになっている。道を切り拓く難しさはあるものの、48Hクロノステージはスペシャルステージが626kmもあり、それだけに得られるボーナスタイムも膨大。一発逆転のチャンスが後方順位に与えられるのだ。このスタート順で1番にスタートするのはスピードキングことホアン・バレダ。またこの男、ホセ・コルネホにも注目したい。ステージ5を14位で終え、ステージ6を6番手でスタート。戦略的な順位か、はたまたナビが難しかったか。ただし、その背後にはステージ5を13位でフィニッシュしたケビン・ベナビデスが追うことに。二人はボーナスポイントを争うことになるはず。

総合順位

総合順位は、1分14秒差でロス・ブランチの手に戻った。2位にコルネホ、3位にブラベックが控えている。後方からスタートし、スパートをかけられるブランチがタイムで捲るか、それともボーナスポイントで再びコルネホがトップに立つのか。舞台はサウジアラビアという国の1/4を占め、「エンプティ・クォーター」と呼ばれる砂漠である。

池町はステージ81位、今ダカール最大の山場に挑む

ステージ4に続いて朝からナビシステムに不安を抱えていた池町だったが、レースは順調のようでトップから39分20秒遅れでステージ81位の成績。総合では83位となっており、ナビシステムの故障によってついたペナルティはまだ解除されていない。