2025年8月、スペイン・バルセロナに拠点を置くSTARK FUTURE社は、同社のEVモトクロスバイク「STARK VARG」の最新モデル、「STARK VARG MX 1.2」を発表しました。旧モデルを基盤に、パワートレイン、シャシー、ソフトウェアなど多岐にわたるアップデートが施されています
パワートレインと航続距離の進化
これまでOff1.jp
でも新情報やインプレなどをお伝えしてきたEVモトクロッサーSTARK VARG MXが1.2にバージョンアップ。心臓部には、従来と同じく最大80馬力を発生する電動パワートレインが搭載されており、これはICE(エンジン車)の450ccモトクロッサーを凌駕する性能を持っています。
注目すべきは新開発された7.2kWhのバッテリーパック。特許取得済みのマグネシウムハニカムケースに収められており、航続距離は従来モデルから最大で20%向上しているとのこと。また、バッテリーを増量したにも関わらず車両重量は旧モデル同様の118kgに抑えられています。
STARK VARG MX 1.2は、2度のモトクロス世界選手権チャンピオンであり、STARK FUTURE社のレーシングディレクターを務めるセバスチャン・トーテリの指揮のもと、過酷なテストとレース参戦を通じて得られたデータが、開発に直接フィードバックされています。
「レースは弱点が露呈し、強みが証明される場所です」とトーテリはコメント。「STARK VARG MX 1.2では、レースでの経験そのものが開発プロセスとなりました。トラクション、安定性、機能性、そして航続距離のすべてにおいて、我々は限界を押し上げています」
また、AMAモトクロスのレジェンドであるケビン・ウィンダムは試乗後、「これまであらゆるバイクに乗ってきましたが、これこそが未来です」とコメントし、そのレスポンスの良さや自然なバランスを高く評価したとのこと。
主なアップデート内容
STARK VARG MX 1.2には、以下のような多数の改良が加えられています。
- 効率を改善した新パワートレイン
- 7.2kWhの新バッテリーパック
- 軽量化とフレックス特性を最適化した新設計フレーム
- ミリタリーグレードのAndroidスマートフォン「Arkenstone」と新機能「Laps」:GPSによるラップタイム計測やコースナビゲーションが可能。
- 耐久性を向上させた電装ハーネス
- 強化されたデュアルコンパウンド・スキッドプレート
- 剛性を266%向上させた新設計チェーンガイド
- 軽量・高効率な新型ギアボックス
モデル構成は旧モデルと異なり、60HPのスタンダード、80HPのアルファがラインナップ。価格は以下の通りです。
STARK FUTURE
STARK VARG MX 1.2 Standard ¥1,720,000
STARK VARG MX 1.2 Alpha ¥1,899,000
※送料、税、納車費などは含まず