KTMは、2026年のスーパーモトクロス(AMAスーパークロス&プロモトクロスシリーズ)に向けて新たなRed Bull KTM Factory Racingの体制を発表しました。

イーライ・トマック

発表によると、来季のKTMは450クラスにイーライ・トマック、ホルヘ・プラドを起用し、アーロン・プレシンジャーが継続参戦。250クラスにはジュリアン・ボーマーが同じく継続参戦します。カワサキからの移籍が噂されていたプラドは再びKTMに復帰。トマックはヤマハからの移籍で、経験豊富なチャンピオンとしてチームの要となります。

マシンは、2026年シーズン用にアップデートされたKTM 450 SX-F FACTORY EDITIONおよびKTM 250 SX-F FACTORY EDITIONを使用。エンジン、シャシー、電子制御ともに改良が施され、これまでのAMAスーパークロスやプロモトクロスで培われたデータを基に進化を遂げているとのこと。面白いのは、これまでYZ450Fに乗ってきたトマックのマシンが、ワイヤー引きのクラッチに変更されている点でしょうか。本来プレミアムなパーツの油圧クラッチがKTMの車輌には標準装備されていますが、あえてコンベンショナルなワイヤー引きのフィーリングにこだわるトマックへのKTMからの手厚いサポートと言えるかもしれません。

今回の布陣は、世界的なモトクロスシーンにおけるKTMの競争力をさらに高める狙いを持つものと見られます。2026年のSMXシーンも、段々と熱を帯びてきました。