コロナ禍を受けて全6戦のスケジュールが組み直された全日本モトクロスだったが、蓋を開けてみれば第2戦名阪と第4戦広島が中止になり、この第5戦HSR九州も実質3戦目のレースとなった。短いシリーズの中でいかにマシンを作り込み成績を出していくのか。IA2に参戦するGOSHIレーシング、石浦諒もマシン開発とレーストレーニングの狭間で悩んでいた。

マップは、すごく良くなってる

前戦のSUGOからGETのECUを採用しているGOSHIレーシング。試行錯誤を繰り返し、石浦に最適なマップを作り込んできた。しかし、今回はスタートに悩まされた。

「今回ちょっと練習方法を変更していて、タイムアタックを多く取り入れていました。マシンのセッティングもそれに合わせて出していたので、スタートの対策が疎かになってしまっていたんです。詳しく言うと、GETをつける前にショートにしていたスプロケットをそのままでセッティングを出してしまったので、スタートで伸び切らず、前に出ることができませんでした。

SUGOのあとすぐにHSRで乗り込んでいて、セッティングもバッチリ出て最初のマップよりかなり良くなっていたんですけど、結局スタートで出られないと一台ずつ抜いてトップに追いつくまでに時間も体力も使ってしまって、いざ前に追いついた時に勝負できないんです」

予選をBクラス5位で通過した石浦だったが、決勝ヒート1ではスタートで呑まれてしまい、1周目を19番手で通過。徐々に順位を上げていくものの、11位まで追い上げたところでそれ以上前に出ることができずにチェッカー。