変則的スケジュールでおこなわれているスーパークロスは、現在ラウンド5まで消化。下田丈の参戦するリーストリージョンは、Rd.7オーランドまでで開催されて一旦お休み、Rd.16のソルトレイクシティ、そして最終戦ソルトレイクシティ2で東西あわせたシュートアウトとなる。つまり、全9戦のうちの折り返し地点だ。

キブンは、よくない。

第5戦のインタビューでは、下田の声は浮かなかった。まず、ヒートレースではあまり下田には見られない転倒。「フロントが滑ってしまって、こけてしまいました。その後も、ヒートレースはフロントが滑りやすく感じて、サスのセッティングを変えています」と。サスセッティングで、フロントのスリップ傾向は、収まったという。

だが、メインイベントではスタート後のクラッシュに巻き込まれてしまった。原因は「ダブルクラッチ」だと言う。「スタート…出遅れてしまって、転倒に巻き込まれてしまいました」と言うが、今年の下田からすれば珍しいミスだ。ほとんど最後尾から追い上げた下田は、トップライダーらしいパッシングで、中盤までには4番手へ浮上する。

「僕的には、いつもと同じペースです。トップ二人がばーっと離れていってしまって、5位以下とはだいぶ差がありましたね。

コースはリズムセクションが多かった印象です。トンネルのあとの3-4が、少し差がつきやすかったかもしれません。今シーズンは、ラップタイムが短くなりがちなので、壁のようなジャンプが設置されています」とのこと。特に、下田にとってコースが課題になるようなことはない。

「スタートミスったんで、キブンはあまりよくない」と下田は言う。

「こけるのは仕方がないんですが、スタートに集中して前で揉まれてレースをしたいですね。緊張はとれてきたし、自分のレースができるようになってきたと思っています」とのこと。連戦、インディ3は今週土曜。駆け足で過ぎていく2021シーズン、さらなる壁の突破を期待したい。