話題の電動オフロードバイク、SUR-RON(サーロン)。エンジン車と違い、音も静か、排気も出ない、車両の軽さが特徴的なこの1台。ルックスも今までのバイクとは一味異なり、まるで自転車のような見た目。電動バイクでありながら自転車の要素を多く含むこのサーロンを、元JECチャンピオン池田智泰氏に試乗してもらいました。数多くの車両を乗ってきた池田氏の目に、この電動バイクはどのように映ったのでしょうか。

エンジンとは違う、電動ならではの独特な急加速

クラッチが無いこのサーロンは、右手にフロントブレーキ、左手にリアブレーキと、スクーターと同じ配置になっています。しかし、アクセルを開けた時の加速はバイクとは違う、独特な加速をするとのこと。

「バイクの場合、アクセルをガバッと一気に開けてもジワジワ上がってきたパワー感を感じますが、これは正直そのような遊びの部分がないですね。アクセルを開けたときの感じは、0→100ぐらい急に来ます。この急加速はバイクでは味わえない部分だと思いますね。最初はこの急加速の感覚に戸惑うかもしれませんが、何回か乗って体が慣れてくれば調節できるようになると思います」と池田氏。

電動モーターは、エンジンと違ってトルクがゼロから一気に立ち上がる特性を持っています。各社、この特性をエンジンのようなフィーリングに落とし込むのか、はたまたむしろ活かすのか…電動バイクの味付けは、まずここがポイントになります。

サーロンに乗るとついやってしまうコト

池田氏は、操作性について「サーロンに乗るにあたってバイクから乗り換える人と、自転車から乗り換える人では運転の感覚(操作性)がだいぶ変わりますね。僕はバイクにずっと乗ってきたから、左手はクラッチ・右足はブレーキ、という感覚が身についてしまってます。

だから走っている時もついクラッチレバーだと思って握ってしまったり、無いことは頭でわかっていても、つい右足でブレーキを探してしまうんですよ」と回答。慣れれば、なんの問題もない部分ですが、最初は気になるかもしれません。

電動バイクが開く未来

「バイクだとどうしても音が出てしまうけど、このサーロンは電動だから音がしない。だから隣のライダーと話をしながらバイクに乗れる。こんなの今まで多くのバイク経験のある僕でさえも考えられないことですよ。そういうところに、自転車感を感じますね。ちょっと未来の話を先取りしすぎかもしれませんが、エンジンと違って音も排気ガスも出ないので屋内でも使用できます。ということはですよ、インドアで乗れるような施設があればいつでも天候を気にすること無く乗れちゃいますよね。ゆくゆくはBMXのようにオリンピック種目になったら面白いよね」と池田氏。