史上初のオートバイによる北極点・南極点到達、チョモランマ(エベレスト)世界最高高度6005m達成など、数々の伝説を打ち立ててきた風間深志氏が、今回向かうのはモンゴルの大草原。自慢の"ポンコツバイク"を相棒にゆく、新たな冒険を全6回の連載でお届けします
協力:バイク王&カンパニー
主催:Green Field Dream Mongolia
Text: 風間深志
目次
第0回 プロローグ:大地への感謝に木を植え、安全を確保し、冒険へ
第1回 大草原へ:オーバー70、再び旅が始まる
植林から始まる旅。バイクに跨がり、モンゴルの大草原へ。130kmの初日
第2回 道のなき地球の大地を行く
360度の草原、丘、川、ゲル。250kmを走りながら見えてきた「道」と「自由」
第3回 朝の陽光を浴び、、牛を助けた?
ヘレルン川の朝。専属メカニック、チョイさん。旅の小さな出来事から「自然と関わって生きる」を考える
第4回 遊牧民は、未来への道標なんだ!
カラマツの森、お花畑、世界一と思える風景。「自然を守る」とは何なのか。ノマド文化と現代文明について
第5回 自然の中に再び会えた我が「青春」
最終日の75km。全630kmを走り終えて。事故なく帰ること、仲間、年齢、そして「冒険の真のゴールは日常」へ
第0回プロローグ
大地に木を植え、バイクを整備し、大冒険が始まる
これまで、僕は15回ほどモンゴルを訪れてきた。
世界が注目するこの偉大なるモンゴルの大草原をただ走らせてもらうだけではなく、まずは大地への感謝をカタチにしてから旅を始めたい。そんな思いから、今回のこの「モンゴル大草原・ポンコツバイクツーリング」(※トコトコ走るのがコンセプトだ)は、まずモンゴルの大地に「植林(※注1)」をする事から始まった。
※注1:NPO団体の地球元気村が2014年より現地に井戸を掘って始まったモンゴルの“緑化プロジェクト”である
そして、このプロジェクトの活動に今回賛同し協賛してくれたのが、日本の「バイク王&カンパニー」さんである。植林の活動支援に加え、更にもう一つ、我々にとってはとても心強い、モンゴル出身の(普段は東京バイク王の本店で働く)“凄腕メカニック”、バトスフ・チョイジャムツさん(30歳)をなんと今回のツアーに派遣してくれるという嬉しい話をいただいた。何しろ、僕たちの乗る相棒は自慢の“ポンコツバイク”である(笑)。大草原を一日走り回ったバイクを、チョイさんが毎夕一台一台整備し、翌朝には完璧にセットアップされたマシンに乗って(まるで、サーキットのレーシングライダーみたいに)、キャンプから安心して走り出せるという寸法だ。
「冒険とは、無謀をすることではない」。安全と安心という土台があってこそ、自然が与えてくれる素晴らしさと試練を思い切り楽しめるのだ。
という訳で大地への感謝に木を植え、安全を整え、そして冒険に。
15回ほどモンゴルを旅してきた僕が思い描いてきた「理想の旅」に、今回は少し近づけた気がするのでした。(次回へ続く)