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ヤマハが用意しているプリセットの「YZ450F用ハードヒッティング」モード

その場でつくった【最弱+α】のマップ。点火時期も同じく全-7

「俺も、FIになったばかりの450ccモトクロッサーで戦っていたんだけど、その頃はセッティングツールをいかに極端にいじっても、こんな変わりかたはしなかった。シーズン前にしっかりテストして3つくらいマップを作り込んだのだけど、結局1つしか使わなかったね。正直、あまり変わらなかったという感想なんだ。

MODEセレクトスイッチ。消灯がモード1、点灯がモード2。試してみたが、レーシングスピードで走行時も、変更が可能だ。「あ! このヒルクライムは滑りそうだ!」なんて時に、さっといれておいたマディモードにすることもできる

だから、YZ250FXのこの変貌具合にはすごく驚かされた。まったく性格が違うバイクに変貌する」と。これは、キャブレターではまったく無理な領域だ。アマチュアが、ここまで落とそうと思ったら、たぶんエンジンを壊してしまう。いや、その前にエンジンが始動しなかったり、発進できないほどボコついたり。

YZ250FXにはスタンダード状態でマップ1と、マップ2がインストールされていて、1がCOMP-Bレベル想定。2はマイルドタイプに設定されている。スマホアプリのパワーチューナーでは、この元々のセッティングをベースに、4×4の細やかさで、スロットル開度・エンジン回転数にあわせ、噴射量と点火タイミングをセットアップできるわけだ。

試しにマップ1で、最も鋭いセッティングをしてみると、それはそれでアグレッシブで楽しいバイクになる。YZ250Fにかなり近い感触で、これならモトクロスIAがJNCCに出ようと言うときにも、すぐに対応できるだろう。特に、中・高回転転域は旧YZ250FXとはくらべものにならないくらいパワフルで、さらに伸びもイイ。「4ストは、レブに当たると失速するからギヤチェンジしないといけないんだけど、このエンジンにはそれがない。まるで2ストみたいに、レブにあてっぱなしにできる」と池田も言う。とにかく、その振り幅がものすごく広い。もちろんYZにはならないし、セローそのものにはならないけど、かなり近いレベルまで上げ、下げが効く。だから、このYZ250FXに対してのインプレッションはとてもある意味難しい。

20モデルのヘッドは、吸気動弁系統を大幅に見なおしており、さらに効率がよくなった。バルブリフタが大型化し、排気はストレート化。19以前のオーナーであればそのポテンシャルの向上を明らかに感じ取れるだろう。