史上初のオートバイによる北極点・南極点到達、チョモランマ(エベレスト)世界最高高度6005m達成、パリ・ダカールラリー二輪部門へ日本人として初めて挑戦、などなど……。これまで数々の挑戦を成し遂げてきた風間深志氏が、実は本人にとってこれが初めてという日本一周ツーリングに出発。連載Vol.8をお届けします!

 今日は磐田市から和歌山県串本町にある本州最南端、潮岬を目指すルートである。朝8時、GSで颯爽(自分で言ってしまおう)と走り出したら昨日と打って変わって風が冷たい。気温はわずか12℃しかない。

国道一号線で浜松市内の通勤ラッシュを抜け、日本列島の中央に位置する愛知県は伊良湖岬へ。10時ちょっと過ぎには渥美半島の先端に位置する伊良子岬に到着した。ここから対岸の三重県鳥羽市までは伊勢湾フェリーを利用する。

このフェリーがまた良かった。乗船時間はわずか60分ほどだが、船からは伊勢湾に浮かぶ「神島」「答志島」「菅島」「坂手島」という4つの島を望むことができる。運が良ければイルカの群れと遭遇することもあるそうだ。

鳥羽からは伊勢自動車でひたすら紀伊半島を南下する。せっかく伊勢に来たのだからお昼はうどんにしようと「奥伊勢パーキングエリア」へピットイン。フードコートで月見うどんを注文して食べたのだが、これが抜群に旨い! 伊勢うどん風の極太麺に出汁がかかった平凡なビジュアルだが、僕の経験上では日本で一番といっても過言ではないほどの絶品なのだ。

再び愛車にまたがって潮岬のある和歌山県の串本町へ向かう。こうやって毎日バイクを走らせていると、普段の生活では浮かんでこないような思考が脳内をぐるぐると巡る。

例えば、ツーリング中に出会う道はキラキラと輝く「明るい道」や、思わずしんみりとしてしまう「暗い道」、「幻想的な道」など、ライダーの気分や周囲の状況によって様々な印象に変化するものだと思っている。そして、この日はアスファルトが眩しく光る一本道が現れた。

こういう道を走ると僕は10代の頃から「自分は一体どこへ向かっているのだろう?」と、それまでの道程や時間から切り離されたような不思議な感覚に囚われることがある。コンマ何秒の瞬間的な思考なのだが、現実を超えて別の時空に迷い込んでしまったような錯覚に陥るのだ。これもオートバイという三次元的な乗り物がもたらす特有の世界だと思う。

本州最南端の潮岬に到着したのは日がだいぶ傾き始めた16時前。ここから本日の宿泊場所である白浜までの道のりは圧巻の夕日ショーだった。穏やかな太平洋(紀伊水道)に沈んでいく真っ赤な太陽。その余りの美しさに、僕は何度もバイクを止めてはうっとりしていたのだった。この日の走行距離252㎞。

画像: 愛知県の伊良湖からは伊勢湾フェリーで鳥羽へ。僕が乗船したのは総トン数2410トン「鳥羽丸」。

愛知県の伊良湖からは伊勢湾フェリーで鳥羽へ。僕が乗船したのは総トン数2410トン「鳥羽丸」。

画像: 船上から神島を望む。雲の隙間から太陽の光が差し込む幻想的な姿だ。

船上から神島を望む。雲の隙間から太陽の光が差し込む幻想的な姿だ。

画像: 写真ではごく普通のうどんにしか見えないが、とてつもなく美味しかった奥伊勢パーキングエリア下りの月見うどん。

写真ではごく普通のうどんにしか見えないが、とてつもなく美味しかった奥伊勢パーキングエリア下りの月見うどん。

画像: 本州最南端、潮岬に到着。紀伊半島の南端に位置し、緯度は八丈島とほぼ同じなのだとか。

本州最南端、潮岬に到着。紀伊半島の南端に位置し、緯度は八丈島とほぼ同じなのだとか。

画像: 昔から人や車の往来がほとんどない道を淡々と走っていると、時空を超えた亜空間を走っているような気分になるときがある。

昔から人や車の往来がほとんどない道を淡々と走っていると、時空を超えた亜空間を走っているような気分になるときがある。

画像: 和歌山といえば、日本屈指のみかんの産地。写真は道中の販売所で売っていたもの。

和歌山といえば、日本屈指のみかんの産地。写真は道中の販売所で売っていたもの。

画像: この日の夕日は格別に美しかった。日が暮れる前に宿へ辿り着きたかったが、バイクを止めて写真を撮らずにはいられないほど。

この日の夕日は格別に美しかった。日が暮れる前に宿へ辿り着きたかったが、バイクを止めて写真を撮らずにはいられないほど。

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