ブーツは、値段なりではない。これは、オフロードブーツの選択における哲学だ。だいたいのものは、値段に比例して性能が上がるいわば「値段なり」なのだが、ブーツに関してはそうではないのである。
![画像: 軽さは武器になる。手軽に履けるLEATT3.5ブーツ](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783375/rc/2022/03/23/19314e2b4ee20308e66df49c96abd184d502783a_xlarge.jpg)
値段はプロテクション性能に比例する
少し雑に表現してしまうと、オフロードブーツの値段は“プロテクション性能”に比例する。ただし、ブーツの場合プロテクション性能は、重さにもほぼ比例するところがミソだ。つまり、高級なハイエンドブーツは、プロテクション性能に優れるものの、重い。そして、低価格なエントリー向けブーツは、柔らかく、軽い。
![画像: 値段はプロテクション性能に比例する](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783375/rc/2022/03/23/5d471b2ae0edab287fe288011e8d8d8401182bbb_xlarge.jpg)
LEATT
3.5ブーツ
¥33,000
・重量:片足 約1,285g(サイズ:8インチ)
・ストラップの長さ/3本設計
最上部 :全長約18cm
2、3番目:全長約13cm
こちらLEATT 3.5は片足で1285gのスペック。これは、持ってみるとわかるのだけれど、かなり軽い部類に入る。ブーツが重いことは、特にトライアル的なセクションでは分が悪い。削られていく体力とともに、足は上がりづらくなり、マシンをまたぐことすらおっくうになる。ブーツが軽ければ、意外といろんな所作が楽なのだ。実際に履いてみても、この軽さは非常に際立ったものだった。
![画像1: LEATT 3.5ブーツ](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783375/rc/2022/03/23/bdadaa97d120ac9c17031565bd73cf79b1ea77fd_xlarge.jpg)
また、素材の柔らかさが手伝って、非常にフレキシブルにブーツが操作できるのも好ポイント。ヒザからシフトペダルをかき上げるような動作は必要なく、つまさきの細かい操作ができる。クラッシュ時にしっかりプロテクションで守ってくれるのか、あるいはそもそも操作しやすくクラッシュの可能性を下げるのか。アクティブセーフティ、パッシブセーフティという考え方が、ブーツにはぴったりハマルのだ。
![画像2: LEATT 3.5ブーツ](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783375/rc/2022/03/23/1c419ea6c9d619c125507c76a09f488b209a9183_xlarge.jpg)
![画像3: LEATT 3.5ブーツ](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783375/rc/2022/03/23/a74daff0dd838db3749ba973fcf1426f02f17542_xlarge.jpg)
内側のグリップ力に優れているのも、評価したいポイント。しっかりブーツで車体を挟み込めるため、車体との一体感も強い。
![画像4: LEATT 3.5ブーツ](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783375/rc/2022/03/23/d3f4466178f737e25ca6d30cf68030db4657d97e_xlarge.jpg)
靴底は、モトクロス向けのフラットソール。林道向けというと、ビブラムのブロックソールが定番なのだが、実は路面とのグリップ力はソールの形状だけでなく、ブーツの柔らかさによるところも大きい。よほどつるつるした氷のような路面にいかない限り、このソールに不満を感じることもないだろう。
![画像5: LEATT 3.5ブーツ](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783375/rc/2022/03/23/23b3d6e3d1da1ec059ac70ca583ba9235d7f2789_xlarge.jpg)
何に向いているというよりは、大雑把に何でもこなせるマルチなブーツといったところ。高級ブーツのようにピボットシステムがなく、ブーツの革に折れめが入りやすいため、サイジングによっては足首あたりに折れ目があたることもある。そこだけクリアできれば、「オフロード一般を愉しみたい」あなたにおすすめできる一足だ。