2023年春、スポーツアパレルメーカー「ゴールドウイン」がスウェーデンの電動バイクメーカー「CAKE」の電動バイクを日本で販売開始。発売に向けて行われたメディア向け発表会と試乗会に参加してきました
スポーツアパレルメーカー「ゴールドウイン」とスウェーデンの電動バイクメーカーCAKEは2022年10月に独占的パートナー契約を締結。日本の二輪業界にCAKE社の電動バイクが参入してくるとあって、各方面から多くの注目が集まっています。2社は環境に優しいサステナブルな社会を目指した取り組みに注力しており、二酸化炭素排出量や廃棄物量が限りなくゼロとなるような「ゼロエミッション社会」の実現に向けた思いが一致し、 今回のパートナーシップ締結に至ったといいます。
日本で展開する車種は公道用とオフロードモデルどちらも揃っており、公道用は1000通りものモジュール組み合わせができる「Osa+ 」、軽量かつパワフルなスクーター「Makka flex」、そして広い荷台が特徴的な「Makka flex :work」の3車種。一方オフロードモデルは、街乗りもオフロードも走行可能な「Kalk&」、公道走行不可のレーサーマシン「Kalk OR race」、キッズ用電動オフロードバイク「Go」の3車種がラインナップしています。販売開始時期は、2023年春。予約受付はWEB限定で行うとのこと。
また、ゴールドウインは2023年1月からの3年間で5000台の国内販売を目指し、2023年1月26日(木)〜29日(日)に一般向け展示会、28日(土)と29日(日)には一般向け試乗会を開催。4月には東京・丸の内にプロダクトを体験できるショールームを展開していくということで、シンプルで洗練されたデザインとその乗り心地を実際に体験できますよ。
公道向けからオフロードモデルまで全6種類と幅広いラインナップの中、Off1.jp編集部としてはCAKEの電動オフロードバイクがどのフィールド向けなのか気になるところ。発表会の質疑応答時にオフロードモデルの今後の展望について尋ねたところ、ゴールドウイン代表の渡辺貴生氏とCAKE創業者兼CEOのステファン・イッターボーン氏は以下のようにコメント。
「我々ゴールドウインは、富山県南砺市に『ナショナルプレイアースパーク ネイチャリング フォレスト』を2026年にオープンする予定です。この施設でCAKEの電動バイクを楽しんでいただきたいと考えています。夏季にはスキーリゾートなどでの走行も楽しんでいただけるよう進めていきたいと考えています。また、我々は2022年に環境省と国立公園パートナーシップ協定を結びました。国立公園は日本全国で34ヶ所あり、そういうところにこそCAKEの電動バイクを導入し、いろんな体験をしていただけたらと思っています」(渡辺氏)
「この15年間で、騒音や公害によってモータースポーツ場の7割が閉鎖されています。この点において、電動バイクは二酸化炭素を排出せず音も静かなため、世界中の街の中でレースを行うこともできるという可能性があります。モーターサイクルを乗って、見て、楽しむという経験ができるため、これはモータースポーツにおいても、二輪業界においても、とても良い機会になるでしょう」(ステファン氏)
公園やスキー場、林道などでの走行、さらにはレースの発展も示唆。ステファン氏は発表時にもオフロードモデルはマシンの耐久性や性能を高めていくために重要だと話していました。なお、レースについては海外ですでに開催されており、2022年にはCAKE社製オフロードマシンのみで競い合う「CAKEワールドレース」がスウェーデンとアメリカで行われました。今後、日本も開催国の一つとなるのでしょうか。こちらも期待が高まります。
CAKE
Kalk&
¥2,915,000(税込)
最高速度:90km/h
航続距離:86km
最大瞬間出力/定格出力:10kw/5.8kw
車両重量:79kg
免許:普通自動二輪(中型)
CAKE
Kalk OR race
¥2,816,000(税込)
最高速度:90km/h
航続時間:最大3時間
最大瞬間出力/定格出力:11kw/5.8kw
車両重量:75kg
公道走行:不可
免許:不要
CAKE
Go
¥726,000(税込)
最高速度:40km/h
航続時間:約1時間
最大瞬間出力/定格出力:1.5kw
車両重量:32kg
公道走行:不可
免許:不要