![画像: ケゴンベルグでデビューウィン。DUNLOPからFIMガミータイヤ新発売、より幅広い用途へ](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783375/rc/2023/03/16/8627a33db5a6cdb237396a1f4020ffded4b6de16.jpg)
DUNLOP
EN91EX
ダンロップから新しいハードエンデューロ向けタイヤEN91EXが発売されました。これまで、ハードエンデューロでは特に岩場や木の根などでのグリップ力を重視した柔らかいトライアル系のコンパウンドを使ったガミータイヤがユーザーから絶賛されてきた背景があります。ダンロップでもクロスカントリー向けのタイヤAT81をベースにしたガミータイヤAT81EXをリリースしてきましたが、今回発売されるEN91EXもソフトコンパウンドを採用したガミータイヤとなります。
ベースとなるEN91はFIM規格に則したエンデューロタイヤで、自然保護の観点からタイヤのブロック高は13mm以下と定められています。ブロックがモトクロスやクロスカントリー向けのタイヤより低く規制されている分、エアボリュームを大きく設計されています。AT81EXの場合、ブロックが高いことで柔らかい路面に突き刺さりながらグリップを稼いでいましたが、EN81EXはタイヤ自体がたわんで路面との接地面を広くすることで、グリップ力を稼ぐ特徴を持っています。特にブロックがよれてしまうことでスリップを誘発するような場面では、EN91EXが有利です。
日本においてはクロスカントリー向け、あるいはモトクロス向けのタイヤをベースとしたガミータイヤが主流でしたが、実は世界選手権やエルズベルグなどが開催されている欧州においてはこのFIMエンデューロタイヤをベースとしたガミータイヤが主流なのです。
ケゴンベルグでデビューウィン。EN91EX or AT81EX、どっちがいいの?
![画像: ケゴンベルグでデビューウィン。EN91EX or AT81EX、どっちがいいの?](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783375/rc/2023/03/16/58509fa404923a54c7140028ac46d09820a2f512.jpg)
すでにこのEN91EXは、3月12日に開催されたG-NET開幕戦のケゴンベルグで藤原慎也の手によってデビューウィンを飾っています。「EN91EXのようなFIM規格ベースのガミータイヤは、横方向のグリップが強いんですよ。キャンバーで滑りづらく、極低速でタイヤを転がしていくと調子がいいですね。キャンバーで落ちてしまうとリカバリーが大変なので、そこでミスしないためにもFIMガミーは有効だと思います。直登のヒルクライムなどで、タイヤのセンターブロックを使うような時というのは、タイヤと言うよりもクラッチワークや体重移動でどうにでもなるんですよ。ブロックの低いFIMガミーは少しグリップ力には劣るかもしれませんが、あまり問題にならないのです」と藤原。
![画像: ケゴンベルグの強烈なキャンバー、“セパハンランド"も滑り落ちること無くクリア](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783375/rc/2023/03/16/ec2b2bc62373a25a20a0ba553ffbcaf89b03ccb3_xlarge.jpg)
ケゴンベルグの強烈なキャンバー、“セパハンランド"も滑り落ちること無くクリア
![画像: 3時間のケゴンベルグを走りきった藤原のタイヤ。角が少し削れた程度でライフも高い](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783375/rc/2023/03/16/73b62f161f58280b80a25bdf00a9b4885351fd01.jpg)
3時間のケゴンベルグを走りきった藤原のタイヤ。角が少し削れた程度でライフも高い
とにかくどこでもグリップして登ってほしい、そんなライダーにはAT81EXがオススメですが、タイヤを積極的にたわませながらグリップを稼いでくようなライダーにはEN91EXがオススメです。また、昨今ハードエンデューロは路面を削ってしまう直登ヒルクライムよりも、難しいウッズやキャンバーで差が付くようなレースに設計される傾向があります。いつもキャンバーで苦い思いをしているライダーは、ぜひEN91EXを試してみてください。