エンジンの出力をタイヤに伝えるという、とても重要な仕事をドライブチェーンは担当している。見落としがちではあるものの、もっとも「フリクションロス」を考えるべきパートだ

画像: モトクロス専用チェーンに換装したら、意外な副産物を得た

RKチェーン

GC520MXZ4

チェーンが暴れないか。ジャンプの着地に耐えうるか。摩耗が激しくないか

オートバイは回転体の集まりだ。エンジンのピストン運動を、クランクで回転運動に変えてからはバランサー、ウォーターポンプ、ギヤボックス、クラッチ、ドライブ、チェーン、タイヤと多くのパーツを「回す」ことで成り立っている。回転する以上、そのどれにも摩擦があり、そういった個々の回転体のブレやフリクションのロスが少ないことが結果的にそのバイクのパフォーマンスそのものを決める。

そんな中でもフリクションロスという点で見るとチェーンは最もわかりやすいパーツだろう。しかし、公道用マシンの多くはチェーンカバーをされているため、動いているチェーンをじっくり見たことがある人は少ないのではないか。今度機会があったら街中を走るバイクのチェーンの動きを眺めてみて欲しい。意外と個体差が大きく、メンテしていないチェーンは暴れて波打ってしまうし(音がでているような個体は相当暴れている!)、メンテが行き届いていると気持ちよくチェーンが駆動しているのがわかるはずだ。オフロードバイクの場合、チェーンのもたらす効果はさらに大きく、駆動系がうまく回らないとリアサスペンションにまで影響が出てくる。

画像: チェーンの回転をスローで撮影してみた youtu.be

チェーンの回転をスローで撮影してみた

youtu.be

今回テストしてみたRKチェーンのGC520MXZ4は、取り付けてリヤタイヤを回してみただけでスーパースムーズなのがわかる。まるでチェーンのフリクションがないかのようにストレスなく回ってくれる。カメラを使ってスローモーション撮影をして見ても、横ブレ・縦ブレを確認することはできなかった。

画像: ドライブまわりがびしっとキレイだと最高にかっこいいですよね! ついでにISAスプロケットも新調しちゃいました

ドライブまわりがびしっとキレイだと最高にかっこいいですよね! ついでにISAスプロケットも新調しちゃいました

GC520MXZ4はモトクロスのジャンプで着地衝撃に耐えるため、特殊合金に表面処理を施した約2倍の強度を誇るHCR強化ピンを採用している。チェーンの伸び対策で開発されたわけではもともとなかったのだが、実際にテストしてみるとその頑丈さがチェーンの伸びにくさという大きな副産物を生み出している。そもそも「チェーンが伸びる」というのが何を指しているかというと、チェーンの金属プレートが伸びると言っているのではなく、このピンが摩耗して細くなることでクリアランスが増えていく状態を意味している。OFF1編集部が純正チェーンを実際にGC520MXZ4に換装して走行してみても、初期伸びがほとんどないことに驚いた。すでに装着してから10時間は乗っているけれど、走行毎の洗車とチェーンルブ塗布だけで、チェーン調整は一切していない。もちろん、ひどいマディの走行時は、泥がつまってチェーンが張ってしまう症状は出たものの、その後に計測しても伸びてはいなかった。

特にこのGC520MXZ4はノンシールチェーンなので、シールチェーンに比べると耐久性では劣るはずなのだが、今のところそんな雰囲気は感じられない。むしろ、シールチェーン並に使えるようにも感じる。サンドのエンデューロレースなどチェーンにとって過酷な環境で使うにはリスキーだが、ほとんどの使用シーンでは問題なく使える耐久性を持っていると感じた。シールチェーンはカシメが面倒なので、できればノンシールチェーンでいつでも取り外せるチェーンを付けっぱなしにしておきたい、そんな用途にももってこいだ。

画像: ノンシールなので高圧洗車も可能なのがウレシイ

ノンシールなので高圧洗車も可能なのがウレシイ

画像: ジャンプでショートするような時が、もっともモトクロス向けチェーンとしての強さを発揮する

ジャンプでショートするような時が、もっともモトクロス向けチェーンとしての強さを発揮する

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