Off1編集部でお借りしているヤマハYZ250FX、取材の無い土日はほとんど乗っていて累積40時間稼動。期間にして半年乗ったので、少しずつDIYメンテしてみることにしました

初中級者こそダメにしがちなクラッチを見てみよう

ここ最近、栃木県のオフロードピット那須が気に入っていて、ことあるごとに走りにいっている編集長稲垣です、こんにちわ。私事ですが、万年ビギナーあるいは初心者と言うのをやめてみました。オフロードのビギナーって幅が広すぎるんですよね。しかもビギナーって、つまり和訳すると「始めたばかり」の人じゃないですか。25年もオフロードバイク乗ってるので、さすがにそれはおかしい。ちなみに始めたばかりの人って別に下手じゃないこともあります。運動神経がいいと、2日くらいで僕を踏み台にして上手くなっていきます。なので、そもそもビギナーって言葉自体はレベルを示す言葉じゃないんですよね。ノービス、も同じです。ラテン語のnovus(新しい)という語句に由来しています。

画像: 初中級者こそダメにしがちなクラッチを見てみよう

それと、レベルについてもオフロードの真のビギナーほどは乗れなくも無い。どんなコンディションでも躊躇無く入っていけるし、大抵のコースは走り切れるし、モトクロスヴィレッジのフリー走行は中級枠で走っています。なので、ざっくり初中級って言うことにしようと思っています。ますますわからないような気がしますが、まぁ、いいでしょう(なにが)。

前置きが長くなりました。そんな初中級者の僕ですが、下手なのでとにかくクラッチを揉んでしまう(ひたすら半クラッチに頼ってしまう)癖があります。たくさんのライテクを書いてきたので、半クラッチを使い過ぎないほうがいいことは25年間意識してきたんですが、今もクラッチを揉みまくっています。そんなこともあって、比較的クラッチの消費は早い方で、だいたい半年くらいでいつもクラッチ板が滑り出します。エンデューロレースに出ると、クラッチカバーが触れないくらいチンチンに熱くなるまで、クラッチを酷使するタイプのライダーです。

今回、交換に踏み切ったのは、明確にクラッチが滑っているという認識があったのではなく、なんか前に進まずエンジンが唸るなと思うことが頻発してきたからです。ま、クラッチなんて朝飯前なんで開けてみますか、タイヤ交換より楽だし、という安易な気持ちでクラッチカバーを開けてみることにしたのでした。

だいぶひどい状態だが、それでもクラッチはつながり続ける

画像: YZ250FXを半年乗ったので、気になるところをDIYメンテ。クラッチ編

画像1: だいぶひどい状態だが、それでもクラッチはつながり続ける

某X(旧Twitter)界隈では、クラッチベーカリーというワードがミーム化していますが、僕のお借りしているYZ250FXもクラッチカバーを開けると例に漏れず、こんがりと焼けたいい(?)匂いが漂いました。クラッチソムリエ2級の資格を持つ僕だからわかるのですが、これはフリクションプレートのコルクが焼けた匂いですね。

画像2: だいぶひどい状態だが、それでもクラッチはつながり続ける

真っ黒ですね。コルクが真っ黒に焦げていて、さらにはクラッチプレートも真っ黒に焼けています。ふう。見なかったことにしてしまいましょうか。パタン。

というわけにはいかないので、全日本選手権モトクロスで活躍していることでもおなじみ、埼玉県のバイクショップ「モトショップ鷹」に電話して在庫の確認をしてみます。2025年YZ250F用はあるのですが……とのことで、互換性があるのかどうか調べてみることにしました。一部マニアの間では「YZの神」として知られているJNCCトップライダーの鈴木健二さんに問い合わせると、サイズの互換性はあるとのこと。「モトクロッサーであるY250F用の方がつながりがはっきりするプレートを使っています。クロスカントリーバイクのYZ250FX用は優しい繋がりで、耐久性も少しアップしています」ということで、むしろはっきりするプレートに興味津々。早速変えてみましょう。

画像3: だいぶひどい状態だが、それでもクラッチはつながり続ける

クラッチプレートはかなり焼きがはいっていたものの、目視で歪みが無いのと乗ったフィーリングで切れが悪くなった感触はないので(熱が入って歪むとその分クラッチプレートのセットに厚みが出てしまって、クラッチはキレが悪くなる)、トラブルがあった時用にとっておきます。

画像4: だいぶひどい状態だが、それでもクラッチはつながり続ける

新しいクラッチ板をオイルに浸して交換すると、当たり前ですがしっかり繋がるクラッチに戻りました。ただ、交換後に試走してみて思ったことなのですが、真っ黒に焼けていたクラッチもそこまでひどいフィーリングでは無かったなと感じたのも事実。思い切り高回転で繋ぐと滑ってるかもな、くらいの感触でしかなかったのかも知れません。あのままJNCCやJECなどに参戦していたとしても、とんでもないヘビーマディとかでなければ完走が危うくなるほどではなかったでしょう。定期的に交換するにこしたことはないものの、本当に走れなくなるほどクラッチが損耗するまでにはかなり余裕があるもんだなと思った次第です。最新のクラッチ、すごいですね。

さて、気になるYZ250F用クラッチですが、たしかにYZ250FXからだいぶ変わったなという印象です。というか、クラッチのコルクの設計だけでこんなにFXはマイルドになっていたのかとびっくりしました。冒頭に書いたオフロードピット那須の浅いサンドではガンガンにスロットルを開けられる、最高にいい印象のクラッチでした。が、普段走っているモトクロスヴィレッジではちょっと違和感を感じるつながり方。クラッチを繊細に使う場面では好みが出てくるんじゃないかな、と思います。初中級者稲垣からは以上です!

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