ダカール・ラリー4日目、ステージ4。メカニックのサポートを受けられない「マラソンステージ」の初日は、文字通りサバイバルの様相を呈した。アル・ウラから臨時のビバーク地を目指す417kmのスペシャルステージは、特にRally 2クラスにおいて優勝候補が次々と脱落するという大波乱の展開となった
画像1: 藤原慎也のダカール・レポート Vol.4 Rally 2クラスのトップ2がリタイア。マラソンステージ初日は大荒れに

Rally 2クラスの崩壊、KOVEが歴史的初勝利

これまで圧倒的な速さでRally 2クラスを支配していた2人のライダー、マイケル・ドチャーティ(KTM)とマルティム・ベンチュラ(Honda)に悪夢が襲いかかった。総合首位を独走していたドチャーティは、199km地点でリアホイールが破損するという深刻なトラブルに見舞われ、スペシャルステージからの離脱を余儀なくされた。プロクラス(Rally GP)のライダーとも互角に渡り合う速さを見せていただけに、あまりにもあっけない幕切れだった。
一方、藤原のチームメイトであり、前日にHRCへクラス初優勝をもたらしたばかりのベンチュラもまた、メカニカルトラブルにより大幅なタイムロスを喫した。自力で修理し、トップから2時間15分遅れでゴールに辿り着いたものの、総合優勝争いからは脱落。

画像1: Rally 2クラスの崩壊、KOVEが歴史的初勝利

この上位2名の脱落により、Rally 2クラスの勢力図は一変することに。ステージ優勝は、自身初勝利となるニールス・テリック(KOVE)が獲得。これは中国メーカーKOVEにとっても記念すべきダカール初ステージ優勝である。
そして総合首位には、堅実な走りでステージ3位に入ったプレストン・キャンベル(Honda)が浮上。レジェンドのジョニー・キャンベルを父に持つダカール・ルーキーで、2位に約19分の大差をつけてトップに立った。

画像2: Rally 2クラスの崩壊、KOVEが歴史的初勝利

ホンダ VS KTMが本格化

トップカテゴリーであるRally GPクラスでは、モンスターエナジー・ホンダ・チームが圧倒的な強さを見せつけた。

トシャ・シャレィナが昨日に続きステージ優勝を果たし、2位にリッキー・ブラベック、3位にスカイラー・ハウズと、ホンダ勢が表彰台を独占する「1-2-3フィニッシュ」を達成。
これにより総合順位でもシャレィナが首位に立ったが、2位のブラベックとは秒差(同タイム)という大接戦となっている。

画像: ホンダ VS KTMが本格化

昨日まで総合首位だったダニエル・サンダース(KTM)はステージ5位。リスクを避けた慎重なライディングでマシンを温存し、総合3位でマラソンステージ後半戦に挑む。前日の優勝者が翌日先頭を走ることになるためナビの負担を強いられ、後続に追い上げのチャンスが出てくる、というダカールラリー特有のシーソーゲームが今後の展開にどう影響するのか。このあとは、KTMとホンダ勢が激しく順位を入れ替えながらゴールへ向かうことになるのではないだろうか。

サバイバルを生き残った藤原慎也

多くのライダーがトラブルに泣いたこの日、藤原慎也は序盤なんらかのトラブルかミスにより一時はステージ99位まで順位を落としたが、徐々にペースを上げてステージ59位でフィニッシュしている。

画像: サバイバルを生き残った藤原慎也

Rally 2クラスの上位陣が崩れたこともあり、総合順位は前日から大きく落とさず44位(Rally 2クラス29位)をキープしている。「ただ走り切るだけ」がいかに難しく、それがどれほど順位に直結するかを証明するようなステージとなった。

今夜、ライダーたちはメカニックのいないビバークで、自らの手でマシンを整備し、明日ハイル(Ha'il)へと向かうマラソンステージ2日目、ステージ5に備える。

■ダカール・ラリー2026 リザルト(ステージ4終了時点)
Overall Ranking(総合順位)
1. T. SCHAREINA (HONDA)
2. R. BRABEC (HONDA) +0:00
3. D. SANDERS (KTM) +1:24
...
44. S. FUJIWARA (HONDA)

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