19モデルラッシュの6月、カワサキもニューモトクロッサーを海外発表。Fの称号を取り払ったKX450は、全日本モトクロスで開発先行車が出ているとおり、オールニューで登場した。この時勢、当然セルスターターを装備、クラッチも油圧に進化している。
超多岐にわたる、新世代モデルの進化ポイント
![画像: 超多岐にわたる、新世代モデルの進化ポイント](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783375/rc/2018/06/12/dec6cde1b67f676920b0ac59aa820790c6fc8da6_xlarge.jpg)
すでに全日本モトクロスのチームグリーンが採用しているとおりの内容。大きく変わったのはエンジンだけでなくフレームやスイングアームも。小方誠の活躍をみても、実力の高さは明白だ。
ざっと変更点を書き出すとこんな感じ。
エンジン
・セルスターターの採用
・油圧クラッチ
・スーパーバイクから技術導入したフィンガーフォロワー
・よりアグレッシブなカムプロフィール
・バルブを大径化
・エアエレメントを薄型化
・ダウンドラフト効果を一層向上
・ヘッダーの菅長を長く再設計
・スロットルボディを44mmに大径化
・シフト系で軽量化
フレーム
・新設計されたペリメタフレーム
・エンジンを剛性メンバーとして使用
・スイングアームの剛性をメインフレームにマッチさせるため再設計
サスペンション
SHOWA製コイルスプリング、Aキットのテクノロジーを踏襲
リンクレシオを見直し
リアディスクを大径化
22mmに大径化したフロントアクスル
他
軽く、太くなったフットペグ
ライダビリティの向上
スリムになったシュラウド
フラットに、低くなったフューエルタンク
軽く、ピークパワーを増大し、フラットなトルクデリバリーに
![画像1: 軽く、ピークパワーを増大し、フラットなトルクデリバリーに](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783375/rc/2018/06/12/3adc341592dffa3bcb222aa6c15935f5e5c0d44d_xlarge.jpg)
とにかくカワサキのリリースは、モデルチェンジ毎に明確だ。強く、速く。いかに出力を増大させるか、トップエンドのレースで勝てるか。この漢ぶりこそが、KXがライダーを魅了してやまない理由。時代の趨勢か、セルスターターを装備してキック軸を廃した。
![画像2: 軽く、ピークパワーを増大し、フラットなトルクデリバリーに](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783375/rc/2018/06/12/5b2f1eb16c3149c62954652c1f209434b528c358_xlarge.jpg)
大事なのは、このフィンガーフォロワー。すでに他メーカーでも採用しているが、出力増大のための施策でカワサキではスーパーバイクから技術を得たとのこと。レブリミットがさらに上がり、高回転域でのパフォーマンスを向上している。もちろん、DLCコートされていて耐久性も十分だ。
カムプロフィールは過激に。インテーク40mm、エキゾースト33mmに大径化されたバルブが、さらにパワーを絞り出す。シリンダーは、フリクションロスを狙って8.5mm前方にオフセット。
Aキット同等のコイルスプリング
全日本では、エアとコイルを使い分けているTeam Greenだが、市販車ではSHOWAの49mmコイルスプリングを採用。Aキットと同等の構造とのこと。
![画像: Aキット同等のコイルスプリング](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783375/rc/2018/06/12/c7de55d9dac2ec0b1b2297850fdb818e2a20e9a6.jpeg)
アウターには、SHOWAの技術であるディンプラッシュを施したカシマコートでフィニッシュ。旧モデルを遙かにしのぐ摺動性を実現する。
全方位で見ても、ファクトリーそのものとした思えない豪華さだ。
KX250は外装を19モデルに
![画像: KX250は外装を19モデルに](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783375/rc/2018/06/12/23f8551e4f927e1e3c9b96581acf73db986f1177_xlarge.jpg)
例年どおり、KX450がリニューアルする年は、KX250はマイナーチェンジにとどまる模様。変更点は発表されていない。