画像2: いいサスペンションは、ライダーに余裕をつくる

TRICは、減衰を効かせられるので、急激に戻らずに、じゅわっと戻ってくれるのです。人間は振られないから、姿勢もかわらないし、目線もしっかり先を見通せる。余裕ができるんです」と。決してそれはレースでセローを使っちゃうような、アグレッシブなライダーに限ったことではないと鈴木は言う。「林道の車が残したワダチや、ゆるやかなギャップなどでも動きが違います」とのことだ。

画像3: いいサスペンションは、ライダーに余裕をつくる

さらには、フルボトムするようなシチュエーションでも違いがでてくる。「僕が思いきり走るような時に違いがでるのは、大きなギャップでの動きです。スタンダードでは、衝撃を人間がのがしてやらなくてはいけないんですが、TRICではサスがそれを担ってくれる。それに、底付してしまう場合、スタンダードは手に強い衝撃がガシャーンときますが、それも優しい」と。これは、TRICのフルボトムに対しての制御に、オイルロックシステムを採用しているからだ。ラバーブッシュに当ててストロークをとめるスタンダードとは、まったく違う。

減衰力がほしければセローだってサスペンションのオイルを固くすればできなくはない。が、オイルではストローク全体が固くなってしまい、サスペンションが動かなくなってしまう。カートリッジ式なら、きめ細やかに減衰を調整できる。そこに利点がある。

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