モーターサイクルの体験を豊かにする「EERA」
EERAとは、Electronically Equipped Ride Adjustmentの頭文字をとったものだ。現代の電子制御されたバイクが、IMU、前/後輪スピード、ブレーキフルードの圧力、スロットルポジション、FIからフィードバックを得てECUから様々な制御をしているわけだが、EERAではそれに前後サスペンションのストロークセンサーを加えている。
実は今回SHOWAでプレス向けに紹介されたものも、ハイトフレックスはその一部でEERAの先進技術を体験するものであった。
我々、オフロード好きに関係する目玉機能のひとつが、こちら。新ヴェルシスにも搭載されたスカイフックだ。電子制御で、まるでバイクを宙からつったように、サスだけを動かすようなシステムである。映像で確認すると一目瞭然だ。スカイフックをONにすると、波状路でライダーの上下運動がなくなっている。頭が揺れていないことが、わかるはず。
四輪のバハ1000などが、超絶長いストロークのサスで、フープスをなにごともなかったように超えていくのと同じ理屈。これが電子制御で実現してしまう。さらには、ノーズダイブの制御や、コーナリング時のブレーキ制御など…至れり尽くせりなのだ。
和泉は興味深い発言をする。
「電子制御のほとんどは、体感しづらいものでした。言われてみれば、というものが多いですね。でも、それ自体がすごいことなんだと思います。本来、二輪っていうのはサスペンションをストロークさせて操ることを愉しむ乗り物ですよね。でも、ノーズダイブ制御やスカイフックも、それを制御してさらに楽にするデバイスです。だから、気づかない程度にしっかりライディングをサポートしてくれている、ということ自体がとても素晴らしいんだと思いましたね」と。